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  • 2007.02.28 Wednesday
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AdSenseの予告無きアカウント剥奪

私は数日前、突然にGoogle AdSenseのアカウントを剥奪されました。本来であれば今月、Googleから初めての入金があるはずでした。
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私はブログを持っていました。記事を書くことよりもブログをカスタマイズするのが好きで、小さな庭を手入れするようにそれを拡張しては悦に入っていました。また私は無類のGoogle信奉者でした。利用する検索エンジンはいつもGoogleで、「Googleは全能ではないがそれでも十分フェアである」という誰かの記事の言葉に共感し、Googleはフェアという印象を抱いていました。多分Google利用者の多くも同じような印象なのではないでしょうか。フェアだから好き、そういうシンプルな理由です。

Google AdSenseをブログに貼ってから、1年数ヶ月くらい経っていました。表示した回数は15万回、やっとクリック収入が月頭に支払い下限である$100を超えました。長かった。趣味の庭弄りとはいえ、随分とかかった。はじめてのウェブからの現金を何に使おうか。いっそその金でアドワーズ広告でもやってみようか。などと呑気に考えていました。月の終わりが迫る頃、収入は$140になっていました。今まで$100に達するまでの道のりを考えると、今月は景気がいい。このままいくと本当に副収入なんてことになるのかもと、浮かれていました。

一方で私の脳裏をよぎったのは、アボセンスです。皆さんご存知の「お客様のサイトで異常なクリックが見られたため、広告主様を守るためAdSenseアカウントを停止しました」というあれです。サイト運営者に何の落ち度もないにも関わらず、悪意の第三者からの広告クリック連打によりアカウントおよび未払い収益を剥奪されてしまうペナルティー。私が知っている著名な個人ブログのいくつかも被害にあっています。

一様に彼ら被害者は突然の収益の没収に戸惑い、そして立腹していました。私はそれを見て気の毒だと思っていましたが、著名なブログなので僻みややっかみがあったのかもしれない、コメントのレスに気分を害したコメンターがクリック連打という報復に出たのかもしれない。いずれにせよ、閑古鳥の鳴く自分のブログには関係の無いことだと考えていました。

また2chでは振込み直前に「Google広告ポリシー違反」を告げるメールがやってきて、アカウントと収益を剥奪されたという報告を度々目にしました。この時も私は、どうせGoogleが言うんだからいかがわしいアフィリエイトサイトや情報商材サイトなんだろうと、その報告を白い目で見ていました。調子に乗って自分でクリックしていたらアボセンスになったという書き込みにも、広告主を守るためなんだから剥奪は当たり前じゃんと、まるでGoogleの代弁者のようにその行為者を疎ましくさえ思っていました。

これらの事例から、私は今月は特にメールに注意し、メールをチェックしてからアドセンスにログインするようにしていました。

その日、つまりXデーも、Googleからのメールは無かったためアドセンスにログインしようとしました。ここで、最初の異変に気づきました。ログインIDをダブルクリックしても、オートコンプリートでパスワードが入らないのです。こんなことは初めてでした。おかしいなと思い、再度ブックマークからログインページを呼び出しIDをダブルクリックしましたがやはりパスワードが入りません。そこでパスワードを手入力して、「読み込み中…」という文字を見てホッとしていた次の瞬間、「このアカウントはありません」の表示。

愕然とし、次に急いでメーラーを開きました。スパムフォルダもチェックしましたが、やはりGoogleからの警告メールは来ていません。それから時間を置いて何度かアドセンスへのログインを試しましたが、繰り返される「このアカウントはありません」の表示。アボセンスされたという現実。

毎日欠かさずアドセンスの成果をチェックしていました。ゼロという日もザラにありましたが、それでも1クリック単価が大きかった日は為替レートで計算して「1クリックでこんなに!Googleバンザイ!」と喜んでいました。やはりGoogleは革命児だ、個人ブログにもこんなに商品価値があることを証明した、世界中のブログをGoogleのメディアにしてしまった、こんなことYahoo!じゃできなかった、などとその信奉は最高に達していたかもしれません。

私は15万回、「Ads by Google」を表示しました。Googleの甘言に乗り1年以上の歳月をかけて15万回も、タダでGoogleを宣伝していました。郵送されてきた薄っぺらい二つ折りの紙のPINを入力し、デポジットの入力をし、これらがまさに信用を得るための茶番と思えるような一通のメールも無いアカウントの停止。それはハナから「おまえのブログにメディアとしての価値なんか無い」と言っているに等しい対応です。

このような経験を踏まえて冷静に考えてみると、Googleはやはり個人なんて相手にしていない、個人とフェアなビジネスをする気は最初から無かったのではないかということです。

日本のサイトの視聴率の殆どは大手サイトが稼ぎ出しています。ブログは星の数ほどありますが、実はそれらのアクセスをすべて集約しても大手サイトひとつのアクセス数には依然及ばないのです。ネットレイティングスのレポートを見ればすぐにわかります。この星屑の一つ一つとビジネスパートナーになるよというところがGoogleの革命だったはずですが、所詮星屑は星屑、クズがいくら欠けても、クズとの約束をいくら反故にしても体勢に影響は全く無いのです。

Googleは最初からそのことをよくわかっていたでしょうし、そのつもりだったのかもしれません。クリック数の統計だけ見せておけばその透明性に納得する、その実$100を超えられるブログなんて全体の極少数であり、超えたところでアカウントを剥奪しても抗議は蚊の無く声より小さい。何よりGoogleは最初から好きな時に好きな理由でアカウントを剥奪する権利を有しているし、剥奪の理由を示す義務も無い。

GoogleがBMWやサイバーエージェントをインデックスから落としたとき、かっこいいと思いましたか?どんな著名な企業であれ、ポリシーという名の下に不正を許さずフェアに断罪する。

Googleが中国に進出した時、検索結果から中国政府に都合の悪いものを削除する検閲が入ることを了承したのに、がっかりしましたか?Googleはフェアなのだから、中国人にも真実を見せてくれるだろう。

気が付くと自分の周りがGoogleで溢れ返っています。検索ホーム、Gmail、Analytics、ウェブマスターツール、アドワーズ、アドセンス、仕舞いにはブラウザのツールバーまで。アドセンスアカウントの削除はこれらのサービスから得られた情報を総合して「影響なし」と判断されたのかもしれない。先日まで信奉者だった自分は、今日その現実を恐ろしく感じています。

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